BLOGOSを読んでいると、意外なメディア接触時間、TV接触が長い先進国とスマホ接触が長い新興国というエントリーがありました。(リンク先はオリジナルのブログの方です)
筆者はイギリスのある調査会社の報告がそうだったのを見て、『ほんまかいな』と突っ込みたくなったそうです。
僕の感覚で言うと、『そのとおりでしょう』 なんですが・・・(汗)
給料の2ヶ月分をスマホにつぎ込む新興国
おそらく筆者は新興国の様子を目の当たりにしたことがないのでしょう。2・3日滞在するだけで納得できると思います。
僕が知っているのはタイだけなので限定して話を進めますが、新興国の現状は似たり寄ったりに違いありません。
タイでは月給が3・4万円程度のレジのお姉さんでも、最高クラスの最新機種を持っているのを見かけます。あの人達、仕事中にも触っているのでリサーチしなくてもわかります(笑)
基本的には日本と異なり電話機とSimは別売りなので、6・7万円する機種を買っちゃうわけですよ。実に給料の2ヶ月分です。
日本人的には、最新型のフルサイズデジタル一眼レフを高級レンズ付きで購入するような感覚に似ているでしょうか?
そのくらいしか思い浮かばないのですが、スマホは必需品でフルサイズのカメラは嗜好品なので、モチベーションは違いそうです。
けれど、そんなカメラを買ったらどうします?使い倒しますよね?写真を取るためにわざわざどこかに出かけたりもするはずです。必然的にカメラに時間を取られて他の事はしなくなります。
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PCのいらないセグメント
世の中のおじさんは意外と知らないのですが、今の若い世代はPCを持ってない人、またはPCを日常的に使わない人が少なからずいます。大学生などはPCを使う必要性があるときは学校で済ませるという人も多いですね。
『PCを使わないなんて話にならない!』と思うかもしれませんが、一昔前の、『PCを使えない人たちは遅れている人』という状況を通り越して、今や、『スマホで事足りるからPCは使わなくていいや』というセグメントが形成されています。
実際、何かを開発したり発信しない受け手側の若年層はスマホオンリーです。今のスマホは5年前のPCより性能はいいし、それなりの写真が撮れるカメラまでついたオールインワン製品です。よっぽど何かに特化しない限りは、スマホですべて事足りてしまうのです。
日本の高校生・大学生あたりでそうなのですから、新興国なんてその傾向がはるかに強いわけですよ。
新興国の人たちはPCを使いたいときにはそもそもネットカフェに行くことがデフォルトなので、PCを買う人はそこまでいません。逆になんでもできるスマホを知ってしまった彼らは、スマホが欲しくてたまらないんです。
そして、タイ人が今最も熱狂しているのがInstagramです。日本では全然流行ってませんが、タイ人はせっせと写真を投稿しています。
活字離れが叫ばれていますが、日本人って文字が好きな民族です。方やタイ人は文字よりも直感的な画像に心を奪われたのです。だからTwitterはそんなに流行っていません。
日本はカメラ王国で、その長い歴史があり、写真を撮るという行為は特別なことではなかったのですが、新興国の人にとっては動画や写真が簡単に撮れるということはすごく革命的なことだったに違いありません。
だから、同じスマホであっても、日本人の見る目と新興国の人たちが見る目とでは必然的に異なります。日本人にとってはおもちゃに近い感覚かもしれませんが、彼らにとっては宝物です。
こういったことを考えれば、必然的にスマホの使用時間が長くなることが容易に想像できるでしょう。
タイでは渋滞も一役買っているかも
僕がタイに行っているときは、あまり日本人が使わない公共バスをよく利用します。むちゃくちゃ安いんですよね~。で、タイってものすごく渋滞するじゃないですか。20kmの移動に2時間なんて珍しくないですからね。
そうなると、スマホが道中の友になったりします。この時だけでも使用時間は2時間ですよ。
まとめ
新興国では電子機器のファーストチョイスはスマホです。日本人のように、テレビもカメラもPCも携帯プレイヤーも持ってる上にスマホを買うなんて金持ちはほとんどいません。庶民はスマホに命をかけてます。
だから使用時間が伸びるのは当たり前です。
あ、一つ忘れてました。彼らはメールをするよりもまず通話をします。その差だけでも使用時間は長くなりそうです。更にもう一つ。テレビを見ながらもスマホを握ってドラマの感想を共有すべくSNSにオンタイム投稿をすることもありますよね。
通話をする→スマホ、メールをする→スマホ、音楽を聞く→スマホ、調べ物をする→スマホ、写真を撮る→スマホ、動画を撮影する→スマホ、SNSをする→スマホ、テレビを見られる機種もある
これだけできるツールですから、連綿とした電子機器の歴史のない新興国の人にとっては手のひらにドラえもんがいるようなものです。
こういった分析をするときには先進国の人の目線を捨てて、彼らになりきったつもりで考えるといいかもしれませんね~。百聞は一見に如かずなので行ってみるのが一番ですが(笑)
プロブロガーじゃないフルタイムブロガー(Full-time Blogger) ぶらり人 Saksak
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