日頃、江田島市内をバイクで走っていると、放置されている果樹が散見されます。
柑橘系もあれば梅や柿もあって、もらうことができれば年中フルーツに困らないどころか、とてもじゃないけど食べきれないレベル。
昨冬はミカンが不作で値段が高騰してるなんて話もあったけど、島内には完全に余ってました。
実際、うちでも数十個腐らせてしまったくらい(汗)
すごくもったいないですよね。
そんなもったいない状況を打破して、町の活性化に一役買おうと思って思いついたのがジャム。
まあ、6次産業といえばジャムを思いつくのが無難で、あらゆる地域でジャムづくりが行われています。
そして、十中八九失敗してるんですよね。
そりゃ、戦略無しで作ってるから失敗もしますよ。
そのような状況の中でも、群を抜いて成功しているジャムのお店が周防大島にあります。
それが、瀬戸内ジャムズガーデンです。
マーケッターの間でも超有名。
ということで、お買い物とツーリングもかねて視察に行ってきました。
周防大島ってどこよ?
周防という名前からもわかるように山口県に浮かぶ島。
瀬戸内海では、淡路島・小豆島につづく3番目に大きい島です。
ちなみに江田島は4番目。
かたち的にはデメキンv.s.ロブスターです(笑)
大きい島のくくりだと江田島の隣の島。
実際、うちから瀬戸内ジャムズガーデンまでは直線距離だと33㎞しか離れていません。
けれど実際には陸路で140㎞の距離。
直線なら30分で到着するのに、片道4時間もかかります。
今回は日帰りだったので、あちこち寄ったりしていたら300㎞の走行距離になりました。
みなとオアシスゆう
カープの2軍の拠点ということで、広島では知名度の高い由宇。
みなとオアシスゆうでトイレ休憩。
道の駅のような感じで整備がされていて、平日なのに多くの人が来ていました。
砂浜も整備されていてきれい。
江田島には道の駅がないのがネックなので、このような場所をベンチマークすべき。
行政にやる気があればサクッとできるんだろうにと、いつも思ってます。
周防大島へ
大島大橋を渡って周防大島に上陸。
『OSHIMA』との巨大なロゴが出迎えてくれます。
瀬戸内ジャムズガーデンのスタッフによると、夜にはライトアップされるとのこと。
あ、残念ながら画像無しです。
江田島から本土に出るときに、早瀬大橋と音戸大橋を通らざるを得ないので、橋に対してのワクワク感が希薄になっているようです。
色はペールグリーンでした。
まずは、お腹が空いていたので、道の駅・サザンセトとうわへ。
大橋から22.8kmもあります。
といっても、周防大島にしろ江田島にしろ、島内はスムースに移動できるので、時間はさほどかかりません。
途中、おしゃれなカフェを何件か発見しました。
周防大島は人口は17,000人と、24,000人の江田島に比べるとかなり少ないのですが、交流人口(観光客)は93万人と、観光の掘り起こしがうまくできています。
江田島の交流人口は54万人なので、周防大島の6割程度で大惨敗中。
100万人を目指すということは、周防大島並にならないといけません。
近くに優秀な見本があるのだから、ベンチマークしない手はないですよね。
道の駅・サザンセトとうわ
残念ながら『すごい』と思わせる感じではありませんでした。
レストランと物産販売の平凡な道の駅です。
ただ、先述したように、大島大橋から22.8kmの場所にあるので、シャワー効果が期待できます。
これが、大橋の近くにあったら、道の駅だけ利用して去られてしまう可能性もあるんですよね。
その点では、いい場所に立地させたなと感心しました。
駐車場でグーグルカーを発見。
結構ボコボコでした。
成田から来て撮影しているとのこと。
『ボク、ローカルガイドやってるんですよ』と言ってもハテナ顔。
どうやら委託で動いているようで、グーグルマップの仕組みなどは全く知らないようでした。
この干潮時に地続きになる島が、周防大島のアイコンになってますよね。
どこにあるのか現地に行って調べようと思っていたら、意外にも道の駅の直ぐ目の前でした。
とりあえずうどん定食を食べました。
本当は土地のものを食べようと思っていたのだけど、道中が意外と寒かったので、体温が高くなる炭水化物の塊りのうどんに。
バイカーあるあるかも?
寒い時はうどんをよく食べるな~。
帰りがけに発見したカンボジア料理のお店。
ホントはここで食べたかったよ。
道から入ってすぐ右手にあるのだけど、来た時には気づきませんでした(泣)
白木山へ
来る途中に、『ここはハロン湾か!』と思える小島が点在した場所が目に入ったので、どうせなら高いところから眺めたいと思い登りました。
もちろんバイクでですよ。
県道109号線。
入って数分して後悔しました。
ロード系のバイクで来るもんじゃありません。
30km程度のトロトロ運転で頂上へ。
頂上はきれいに整備されていて、広い駐車場にトイレ、その上の段は写真のように芝が張られて展望台も設置してありました。
ちょうどツツジが満開で彩りも格別でしたよ。
あいにくと霞がかっていましたが、瀬戸内ならではの多島美を拝むことができました。
江田島は小さい島が少ないので、多島美という観点ではちょっと負けてます。
ここはトレッキングやマウンテンバイクの目的地としておすすめの場所ですよ。
中央やや左の斜面が削れている島は江田島の大黒神島。
ひょっとするとこの島の山頂に登れば、小島の多島美が見られるのかも?
トレッキングコースを開発する余地があるかもしれないと思ってみたり。
瀬戸内ジャムズガーデン
今回のツーリングのメインの場所です。
水曜日は島の商業施設の多くが定休日になるということで木曜日に訪れました。
もちろん、こちらもオープン。
左奥がジャムショップで、右側がカフェです。
ジャムショップの方。
残念ながらカフェはクローズ。
カフェの方は水木定休とのことでした。
ハートのリースと小島。
飛瀬島というらしい。
どうだと言わんばかりの日の丸構図です(笑)
店内では20種類ほど試食ができます。
そして、この品揃え。
お店の人もテイスティングが間に合わないとのこと。
店舗限定商品も。
東広島から輪行にやってきた人に遭遇。
江田島にも走りに来てるとのこと。
360度カメラで。
試食した中からこの3種類をゲット。
イチゴは試食になかったのですが、季節のものがほしいと言うと、ショップのスタッフさんが勧めてくれました。
粒がゴロゴロしたアメリカンなタイプで、普通のいちごジャムよりお高い1080円。
マーマレードは一方が700円で、もう一方が1080円でした。
一味は大きさ比較(笑)
ジャムの容量は155gなので、なかなかのお値段です。
マーマレードは試食のときに、かぼすやライムの皮の苦味がアクセントになっていて美味だと思ったのでチョイスしました。
アクセントのないタイプのマーマレードも人気とのことでしたが、個人的にはこの2つがお気に入り。
まとめ
通常は種類を増やしすぎることはタブーとされています。
顧客は迷った挙げ句に何も買わないという行動を起こしやすいから。
まさにあの有名な「ジャム理論」をジャムで覆してるんです!
『瀬戸内ジャムズガーデン』では、圧倒的な種類を用意することで、その顧客の迷いのリミットを突き破っていると感じました。
実は過去にアジアン雑貨店を営んでいたときの手法がまさにこれで、一品物を数多く置くことで、買い逃しを悔やませないよう顧客を喚起していました。
今回改めて有効な手段だと確信。
もっとも、種類を絞ったほうが製造効率等は良いのですが、その一方で既存顧客を飽きさせない利点もあります。
買って帰ったばかりですが、次に行った時にはどんなジャムに会えるのだろう?と、食べきったら行く気満々ですよ!
今あたためているジャムに関する施策があるのですが、『瀬戸内ジャムズガーデン』の手法をある程度落とし込める気がします。
もちろん、ユニークなアプローチもしっかり考えていますよ。
というより、そのユニークなアプローチがあってこその落とし込みになります。
乞うご期待ということで(笑)
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