昔に比べるとずいぶんわかりやすくなったGoogleのガイドラインですが、未だに官僚の答弁のようなモヤモヤの消えない書き方がされていることもあります。
いつもアドセンスチームには、法律の判例集のようなものをセットにしてくれとお願いしており、最近ではその傾向も見られるのですが、それでも未だに完全にそのようになっていない状況です。
さて、今回はウェブマスターツールのガイドラインの中のアフィリエイトプログラムというページの内容を考察してみましょう。
読み方によると、ジャンルを絞ってないハイブリッドブログを書くブロガーのアフィリエイト利用は危険であるとも読み取れます。
アフィリエイトとアドセンスは別物で、そこにはダブルスタンダードがある・・・はず・・・
全体の文章を流して読むとわかると思いますが、同じ広告でも、他社が提供するアフィリエイトと、Googleが直接提供し、Google自体の収益の90%以上を占める広告システムの一部であるアドセンスとでは、基準が異なるように思えてなりません。
というのも、Googleにとってアフィリエイトプログラムを提供する起業は、あくまで競業であり倒すべき相手です。広告主がアフィリエイトを利用せずにアドワーズを利用してくれればGoogleとしては嬉しさと収益が増幅するわけです。
そのため、アフィリエイトを扱うサイトに対して行う厳しい施策は、アドセンスには行わない可能性が大きいのです。『ただし、アドセンスは除く』というダブルスタンダードがそこにはあるようです。
アドセンスについては、検索結果としてしかコントロール出来ないアフィリエイトと異なり、アドセンス自体のアカウント管理で低品質なサイトを締め出すことができます。
そのため、検索システム側では、よりアフィリエイトを掲載したサイトの不正に監視の目を光らせているはずです。
いつも言っていることですが、ボクがGoogleのトップなら、アフィリエイトプログラムを利用しているページは検索上位21位以下にするという施策を取り、自社の利益を最大限にすることでしょう。
もちろん、Googleはそんなことをしませんが、昨今の検索システムのアップデートを見ると、結果的にはそのような方向にベクトルが向いていると言えなくも無いようです。
このことからもわかるように、アフィリエイトプログラムを提供する起業の生殺与奪権は完全にGoogleが握っています。
Googleの収益が悪化するタイミングで徐々にアフィリエイトの締め出しが行われる可能性も否定できません。
サイトのごく一部にのみアフィリエイト プログラムのコンテンツを掲載する
上記の文言はガイドラインに箇条書されている一部です。これだけでは、サイトの固定した場所に全ページ通してアフィリエイト広告掲載してもよいものなのか、一部のエントリーにのみ掲載が可能なのかはわかりません。
広義として取れば前者が許され、狭義として取れば後者しか許されません。個人的な感想を言えば、狭義の解釈の方で合っているのではないかと思います。
ページビューが下落したとサイト所有者が言っているサイトの多くで、固定位置に複数個アフィリエイトを配置しているのが確認されたからです。
このあたりのさじ加減は検索エンジンのチューニング次第なのでなんとも言えないところです。1つまではOK、2まではOK、全てマイナス評価、この内のどれかのような気がします。
いずれにしても、やりすぎは禁物のです。アドセンスでは一般ユーザーに対しての1ページあたりの最大広告数は3です。(リンク広告などは除く)
そのため、他社広告も1ページあたり3つ以内に収めておくのが無難でしょう。
ハイブリッドブログはアフィリエイトを利用しない方がいいの?
以下はガイドラインの抜粋です。
『アフィリエイト プログラムを選択する際、サイトの対象ユーザーに適した商品のカテゴリを選択する。
サイトのコンテンツに合ったアフィリエイト プログラムを選択することで、サイトの付加価値が高まり、Google の検索結果でのランキングが高くなり、アフィリエイト プログラムから収益を得られる可能性が高くなります。
たとえば、アルプスのハイキングに関するサイトには、事務用品ではなくハイキング関連書籍の販売業者との提携が適しています』
前提として、テーマを絞っていないサイトより、テーマを絞ったサイトのほうが有利だと言っており、その上、専門サイトにはそのサイトにマッチしたアフィリエイト広告を貼りなさいと言っています。
先述したように文章の書き方に官僚の答弁的なクセがあるため、かなり深読みしなければなりませんが、ボクにはそう読み取れます。
困りましたね。困りましたよ。裏を返せば雑多なテーマを取り扱うハイブリッドブログには、アフィリエイトプログラムは適さないと言っているようなものです。
ハイブリッドブロガー、大ピンチです!
この解釈が正しければ、多種多様なアフィリエイトプログラムを各エントリーに貼り付けていった場合、ブログ自体がペナルティーの対象となり、検索結果で奈落の底に落とされる可能性があります。
昨今ハイブリッドブログの検索流入が下落したという話もちらほら聞きますが、ひょっとすると、あまりにも多種のアフィリエイト広告の張り過ぎなのかもしれません。
アドセンスの場合にはインタレストベースの広告が多く表示されることもあり、この基準には当てはまりません。これが先述のダブルスタンダードのうちの一つです。
まとめ
ハイブリッドブロガーは多種のアフィリエイト広告を貼るべきではないかもしれません。歯切れが悪く恐縮ですが断定はできないので「かもしれません」と言っておきます。
それでも多種の広告を掲載したい場合には、検索流入は諦めて、SNS経由や寄稿による集客に特化しなければならないでしょう。
また、ハイブリッドブログであっても、主要テーマを持っているのであれば、その割合によってはペナルティーを受けないのかもしれません。
アフィリエイトを安易に勧めてあとで恨まれないように気をつけなければ!
プロブロガーじゃないフルタイムブロガー(Full-time Blogger) Saksak
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