先日多くのクリエーターと同席する機会があり、シャワーを浴びるかのごとく多くの刺激を受けた。
その時にクリエーターの苦悩をも感じることに。
過去に多くのミュージシャンと知り合うことがあり、同じようなことを考察したことがある。
その時はまとまらなかったのだが、今回はクリエーターを支援するシステムができないものか、改めて考察してみる。
適当な画像がなかったのでうちのネコでごまかす
とどの詰まりはお金の問題
言い方を考えるべきと思ったが、あえて上記のような表現にした。
センシティブなクリエーターはこの指摘を全否定するかもしれない。
けれど・・・
マネタイズができないからクリエーターはあえいでる。
マネタイズができないから活動に支障をきたす。
マネタイズができないから夢を諦める。
ひょっとするとベーシックインカムが導入されれば、クリエーターのパフォーマンスが飛躍的に向上するのではないだろうか?
月額数万円の配分が安心を有無に違いない。
クリエーターというのは殆どの場合、直接的にお金が必要だと訴えない。
ひょっとするとお金に対する無頓着を通り越して嫌悪感さえもっているのかもしれない。
それでも、言葉をふるいにかけていくと、お金がないから活動が苦しいとの結論があぶり出される。
まずはお金に対する認識を変えてほしい。
ボクは事あるごとにマネタイズを口にする。
お金がないと何もできないことを身に滲みているから。
そんなボクに「お金だけじゃない」と反論する人もいる。
たしかにそうだ。
だけれど、世の中の9割程度の問題はお金で解決することも承知していてほしい。
決して拝金的な意味ではなくて。
例えば保育所に入れない待機児童問題。
家計に数万円の余裕があれば、幼稚園に通わせることができる。
家庭内での諍いも、それなりにお金があれば解決するし、そもそも諍いが起きにくい。
薄給の夫に対する妻の不満なんて起きないのだ。
世の中の多くの人がお金についてしっかりと学んでいない。
それはそうだ。
学校で教えてないから。
公務員の教師が教えても説得力がないというのもある。
お金は便利なツールだと認識してはどうだろう?
画家であるなら筆やパレットは、自身のイメージを具現化する便利なツールだろう。
それらがないことを考えると、ありがたさがわかるはずだ。
お金も同じ。
世の中を渡り歩くための便利なツール。
それがなければ、世の中を上手く渡り歩けず生きていけない。
何も数千万単位のお金を稼ぐスキルを身に付けろと言っているわけじゃない。
創作活動ができる必要最低限の衣食住を満たすお金は自前でなんとかしようというのだ。
田舎に暮せば月に10~15万円の所得を得ることができればなんとかなる。
今どきは都心部にいなくても発表の場は多くある。
特にネットというツールを使わない手はない。
それがブログというアンサーにつながる。
そうそう、キングコングの西野亮廣氏が面白いことを言っていた。(一部修正)
『お客さんへの動線を作って作品を認知されなければ作ったことにならない、その意味では自分の過去の作品は未完成品だった』
『作品を作るだけ作って届けることを人に任せるのは育児放棄だ、親として産んだんだから育て上げなければひどい』
この基準で考えると、多くのクリエーターは子供を見殺しにしているのではないだろうか?
そして、彼が至った結論は、『作品を買う必然性を作る』ということだった。
そもそもクリエーターの作品は家電や食品のような必需品ではないので、買う動機がゼロに等しい。
相当な風流人ではない限り買うものではない。
けれど、彼にはシンガポールのマーライオンの置物や宮島のペナントなど、買う必要のないものを買った経験がある。
どうして買ったのか?
それは思い出と紐付いているお土産だったからだ。
だから彼は原画を無償で貸出して、そのかわりに思い出と紐付いているお土産として自身の作品を販売する。
このマーケティングが功を奏して、今でも作品が売れ続けているとのことだ。
震えるくらい素晴らしいマーケティングだ。
実は類似したマーケティングで成功を収めている例がある。
ミュージシャンのライブだ。
昨今はCDが売れないものの、ライブという体験と、その思い出に紐付いたグッズの販売は好調だ。
ここにもアーティストの活路があるように思える。
実際に、芸術祭などでアーティストのお土産などは販売しているのだろうか?
思い出需要は間違いなくあるはずなので、グッズを作れば足台くらいは出るような気がする。
先づブログより始めよ
『先づ隗より始めよ』と掛けてみた。
この戦国策の故事は、高校の時に習って以来のお気に入り。
あの隗が厚遇されるならと、多くの人材が集まったという話なので意味はリンクしてないのだが・・・。
さて、本題。
とにかく最初は顧客または顧客予備軍に作品を紹介するところから始めなければならない。
個展もいいが、ネットで公開すればそのコストは無料に限りなく近い。
多くのアーティストがなぜか自前のサイトを持っていない。
持っていたとしても数世代前の形態で、一見してダメなものが多い。
フェイスブックやツイッターは多く見かけるものの、親和性の高いはずのインスタグラムにまで手が回っている人は少ないように思える。
ここで重要なのは独自ドメインのサイトであることだ。
SNSはあくまでサブとして機能しなければならない。
それをメインにしているなんて大馬鹿だ。
なぜなら、SNSでは直接的なマネタイズがしにくいからだ。
フェイスブックには自身がマネタイズするための広告が貼れないことからも理解できるだろう。
個人的な例で恐縮だが、インスタグラムをやり始めたのは4ヶ月前だ。
なぜなら、インスタグラムほどマネタイズができないSNSもないから。
もちろん、フォロワーが数万人もいるインフルエンサーになれば話が変わる。
けれど、99.9%の人はインフルエンサーになれない。
そんなことに労力をつぎ込むなら、すでにマネタイズが確立されているシステムを伸ばすことが得策だ。
ただし、アーティストの場合は作品が目に触れてなんぼの世界なので、積極的に利用したほうがいいだろう。
下手な鉄砲でも数を撃ったほうがいい。
上記の理由から、独自ドメインのサイトが必須アイテムとなる。
では、なぜサイトではなくてブログなのか?
もちろん、プログラミングの知識のあるアーティストは独自サイトを作ればいい。
けれど、アーティストというのは才能に偏りがある人が多いため、彼らの多くがITに疎かったりもする。
だからこそ、おすすめなのがWordpressのシステムを使ったブログだ。
日々更新しやすいシステムである上に、新技術が出てきた場合にもさほど難しくない操作で導入が可能だからだ。
しかも勝手に体裁を整えてくれる。
作品を作り込む時間を割かれにくいのだ。
それなら無料ブログでもいいんじゃないの?との声が上がるだろう。
結論から言うとNGだ。
これについてはSNSと同様の理由で、無料ブログやSNSのURLはその会社のもので自分のものではない。
頻繁に更新したところで潤うのは他人の懐だ。
他人の子供を食べさせる余裕があるなら話は別だが、自分の子(ドメイン)を大事に育むべきだ。
育った暁にはマネタイズもしてくれる。
独自ドメインとWordpressの組み合わせで、作品を発表する環境は整う。
ドメインは年間に1000円ちょっとで、Wordpressは無料だ。
それだけでは運営できないためサーバーが必要となる。
年間に6000円程度だ。
これについては共同で借りることができれば、もう少し安価にもなる。
ここはアーティスト支援に絡むところだ。
クリエーター支援のためのブログシステム
支援と言うなら川下までデザインすべきなのは重々承知だ。
いや、西野亮廣氏の言葉を借りるなら、川下もまたクリエーターが主としてマーケティングするべきなのかもしれない。
けれど、先述のように川上、言い換えれば一丁目の一番地ができてないアーティストが多いため、まずはそこを整えてあげるのが先決だろう。
ドメインの取得もは事務手続きだけなので5分でできる。
ワードプレスのインストールなんて数クリックでできる。
サーバーとの紐づけも数分でできる作業だ。
あとはWordpressのテーマを選ぶだけだ。
特別に自身でデザインを決めて運営したいというアーティスト以外は、テーマやプラグインもパックにして支援すると、支援する側の手間も相殺される。
フェイスブックで問題のないアーティストであれば、これについては問題なさそうだ。
要するに
- 技術支援
- サーバー支援
- 母艦サイト
の3つが必要となりそう。
技術支援はセミナーを開くか、こちらでやってしまうか。
数が少ないうちは後者のほうが手っ取り早そうだ。
サーバー支援は、Wordpressを多く置けるサーバーを借りることで、月額費用を安価にできそう。
wpXのような高機能サーバーでも10サイトで1000円なので、1サイト月額100円だ。
母艦サイト、ようするにキュレーションサイトはこちらで用意する必要がある。
昔フレームでできていたことがスマートにできないか考慮する必要があるが、なにかしらのプラグインで解決できそうな気がする。
一番楽なのはサブドメイン型による運営だが、独自ドメインサイトを運営してほしいので却下する。
一通りサイトが立ち上がれば、マネタイズ講座を開かねばならない。
先日アドセンスに新搭載された完全自動のコードがあるのでとても楽だ。
しかも、収益力が既存のものよりかなりいい。
アーティストは横のつながりが強固だ。
だからなのか、反対にコンシューマーとのつながりが希薄なきらいがある。
実際にサイトを運営すると、横のつながりがあるため、アクセス数がゼロでしたなんてことはないだろう。
けれど、そのようなアクサスよりも、コンシューマーからのアプローチが増えることが第一目標だ。
ネットの性格上アプローチも自然発生するだろうが、事例共有やより強固なアプローチを模索しなければならない。
そこが一番の肝だ。
それは追々考察するとしよう。
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