江田島市にある唯一の高校である大柿高校が存続危機に陥っている。
なんでも、広島県教育委員会の基準では全校生徒が80人を割ると廃校になるのだとか。
即廃校というわけではなく、猶予期間はあるみたいだ。
そして、大柿高校の現在の全校生徒が78人。
非常にやばい。
これでも、68人からの巻き返しがあっての数字だ。
民泊があるなら民学もありでしょ?
江田島市は修学旅行生を誘致してに民泊を利用してもらっている。
その中には当然ながら中学生もいる。
ボクならスカウト活動を行う。
民泊があるのだから民学もありだ。
せっかく江田島を体験してくれているのだから、ついでに高校からの3年間もどう?って。
下手な鉄砲が当たって一人でもゲットできたら素敵なことだ。
なにせ、存続のために数十人足らないというわけではない。
たった二人足らないだけなのだから。
もちろん、毎年総数で26・7人の新入生は必要となるのだけれど、それでも、1/27という数字は大きい。
今まで獲得できなかったルートからなので、ファーストペンギンの評判次第で、島の高校に通ってみたいという学生が増える可能性もある。
フィリピンあたりから連れてくる
実はこれが一番有効なんじゃないかと思う。
というのも、フィリピンだと英語が話せる可能性が高いからだ。
もちろん、マレーシアでもいい。
とにかく学校をダイバーシティ化するのだ。
仮に各国からある程度英語の話せる学生が5人留学してきたとしよう。
クラスの生徒の5/32が英会話のできる生徒ってすごくないだろうか?
島内のステレオタイプな保護者の中には、時間をかけて島外の学校に通わせるよりも、この5人と仲良くして高校在学中に英語を身につけるのもありじゃない?と思うかもしれない。
ボクは子供がいないけれど、こんな環境だったらぜひ大柿高校に通わせたい。
いや、自分が学生だったら迷わず通う。
島にいながらダイバーシティなんて素敵すぎる。
密度的にはそのへんの進学校より遥かに濃いものとなる。
幸か不幸か江田島には外国人技能実習制度でやってきている人も含めた外国人が741人もいる。
これだけいれば親族や友人知人のうちで日本に留学したいと思う知り合いがいるのではないだろうか?
5人と言わず毎年10人ほど来てほしいものだ。
そうすることで、インターナショナル・スクール化した高校になる。
こうなったらシメたもので、島外からも通いたいと思う生徒が現われるはずだ。
この施策を行うに当たっては、留学生に対する金銭的なバックアップが必要となるだろう。
しょうもない補助金を削り、若者の環境のための投資ということで、新たな補助金や助成金を制定すればいい。
先述のフィリピンは国内でのサラリーが低いため、海外に出稼ぎに行く人が耐えない。
そのような事情もあり、当然ながら子供に掛ける教育費にも窮している。
日本からの無償留学の話があれば、いくらでも優秀な人材がやってくるというものだ。
しかも、アメリカの企業のコールセンターはフィリピンに集約されているほど、とても聞きやすい英語を話すのが特徴だ。
英語といえばアメリカという既成概念は取っ払うべきで、国際化したフラットな英語を学ぶには、フィリピン人から学んだほうが良いとも言える。
高校に通いたいお年寄りを探す
当時の環境や事情により高校に通えなかったお年よりがいるかも知れない。
そんな方を探して希望があれば入学してもらうのだ。
幸か不幸か大柿高校は偏差値が低いので、合格への障壁は低そうだ。
eラーニング重点校に
昔から思っていたことがある。
英語の担当が中高6年間美人の先生だったら、今のような壊滅的な英語力ではなかっただろうと。
美人というのはさておき、教師の質・教授能力に大きな問題があるのは周知の事実だ。
これまでに出会った教師の中で、教え方がうまく当該科目に興味をいだいたというものは、せいぜい2割、ひょっとすると1割程度ではなかっただろうか?
タイ人やネパール人の友人に『日本の英語の先生は英語をしゃべることができない』と話すと、どうして先生をしているんだ?と大いに疑問を抱かれ笑われる。
そりゃそうだ。
先生の看板を背負ってるのに英語を話すことができないなんて馬鹿げている。
もちろん、彼らの国の英語教師は当たり前に英語話者だ。
その教え子の多くも英語を話すのは当たり前。
というのも、ネパールあたりだと教科書が整備されておらず、科目によっては英語で習ったりするから、必然的に英語が上達する。
ちなみに、友人の数十人のネパール人たちは皆高卒だ。
あ、違った。
一番成功している友人は小卒だった。
そんな彼らは最低でも3ヶ国語を話す。
それは置いといて本題に戻ろう。
先述のように、顧客(生徒)の満足を満たせる教師はせいぜい2割だ。
そんなことならいっその事、スタディーサプリなどを導入して、日本でも有数の教え方のうまい教師によるeラーニングを行ったほうがいい。
断言する。
間違いなく成績は上がる。
教え方のうまい先生の授業は見ているだけで楽しいのだ。
既存の先生はアシストに回る。
eラーニングでわかりにくかったことを個別にフォローするのだ。
また、今後の流れとして、生身の人間はティーチングではなくコーチングにシフトしていくことだろう。
まとめ
山口県には世界で最も有名な獺祭という日本酒がある。
もともと酒処でもないうえに経営的なピンチを招いたことで、あえて世界に出るという大胆な戦略をとった。
それが功を奏して、今や日本で一番手に入りにくい酒となっている。
このような例は枚挙にいとまがない。
絶体絶命なときだからこそ、大胆な舵取りが必要なのだ。
というより、窮地に立たされていたからこそ、伸るか反るかの戦略を選択することになり、好結果をもたらすことがあるのだ。
大柿高校の状況もそうだ。
すでに絶体絶命。
座して死すなら可能な限りの選択肢をあげて、大胆な戦略を立案・遂行すべきだろう。
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