魚影が昔より薄い。
釣りをしていてつくづく思う。
主な原因は2つ。
一つは漁。
もう一つは釣りだ。
今回は後者の釣りにスポットを当てる。
江田島市外からやってくるエンジン付きの船による釣りを禁止すべし!
漁業資源確保のため
第一目的は漁業資源確保のためだ。
個人的な感想の範疇でしかないが、おそらく江田島近郊の海は疲弊している。
牡蠣の稚貝が取れなくなりつつあるのも、海の疲弊が原因の一員だろう。
(汚水をきれいにしすぎることも要因かも?)
他所でも同様の議論がなされており、一年ほど海を休ませるべきとの専門家の声も聞く。
そうすれば劇的に回復する可能性があるそうだ。
けれど、漁業に対する就労補償等の問題があり、現実には踏み切っているところはない。
それなら外からやって来る釣り船をストップすればいい。
そうすれば、漁業資源確保の一助になる。
そもそも、市外からやって来る船は寄港するわけでもなく、江田島市に一円もお金を落とさない。
そればかりか、大切な漁業資源を奪っていくのだ。
まるでスイカ泥棒のように。
全国平均で見ると、遊漁船の漁獲相当量は比率でいうと2%らしい。
しかし、一部の漁場では、漁獲高よりも上を行っているとのデータが有る。
江田島沿岸での漁獲相当量がどれほどなのかは定かではないが、肌感覚だとかなりの量が持って行かれている気がする。
江田島の経済活性化
第二の目的は江田島の活性化のためだ。
市外からの船を禁止することで、江田島の遊漁船の利用率向上が見込める。
そうすれば江田島での消費額が上昇することは間違いない。
うまく行けば雇用が生まれる可能性もある。
ちなみに、江田島市の観光客の平成27年の消費額は1426円だ。
観光客数も年間54万人と少ないことから、小さなことをコツコツとやっていけば平均値も上昇しやすい。
島外遊漁船にライセンスを
漁業資源確保とは矛盾するが、江田島沿海で遊漁船の営業をしたい船には、有料でライセンスを付与してもいい。
もちろん個人の船も対象だ。
釣りを禁止するのはエンジン付きの船なので、営業目的だろうが趣味目的だろうが関係ない。
こうすることで、江田島市内での消費額が増加するのは言うまでもない。
ただし、先述通り矛盾する施策となる。
折り合いをどのようにつけるのかが課題だ。
係留権販売
江田島市内には数多くの漁港があり、余剰枠はそれなりにある。
そこで、江田島市を帰港地としたい人に係留権を販売するのだ。
これもまた消費額増加に寄与する施策だ。
※ライセンスと係留権の販売については、掲げてみたものの個人的には消極的だ。
お魚市場とお魚買取制度の新設
海のスイカ泥棒がいなくなることで漁獲量が増える可能性がある。
そのお魚を広義の地産地消アイテムにすることで、観光客誘致と地元の幸福度アップにつなげようというものだ。
まずは後者の幸福度アップの話を。
これだけ海に囲まれている江田島市なのに、地元産の魚介類がスーパーにはほとんど置いてない。
沖美町は牡蠣も取れるしタコなど、魚以外も豊富に獲れるのにだ。
それなのに置いていない。
魚介類を楽しみに移住してきたのに、まさか地元の魚介類がスーパーに置いてないとは思っても見なかった。
牡蠣などは水揚げ高が国内2位にもかかわらず、倉橋産のものが置いてある始末だ。
こんな状況が放置されていていいはずがない!
そこで、お魚市場とお魚買取制度の登場だ。
ここからは観光施策もリンクして話を進める。
釣り人から新鮮なお魚を買い取り、市場とそれに付属するお店で提供するのだ。
地元住民は新鮮な地元産のお魚を満喫できるし、観光客は江田島で取れたお魚を堪能できる。
釣り人は釣り人で、余剰のお魚を売ることができるので懐がハッピーになる。
お魚の買取制度は各地で実際に行われている。
愛知県豊橋市の武蔵丸の買い取り金額をピックアップしてみる。
真鯛・はまち・カンパチ 1,000円/kg
ひらめ 2,000円/kg
真アジ・真サバ・かつお・太刀魚 イサキ 800円/kg
スズキ 700円/kg
結構いい値段だ。
さすがに江田島ではこの額にはならないだろうが、7掛けくらいでもそこそこの収益になる。
このシステムが可動すると、ひょっとすると移住してくる釣り人も現われるかもしれない。
地元民なら船を自ら出すこともできるからだ。
生活コストの低いこの島では、年収が200万円もあれば生活できる。
大好きな釣りをしてお金を稼ぐ事ができるなんて夢のような話だろう。
小さな江田島ドリームの実現だ。
ただし、一見さんがいきなりやって来て買い取りを希望してくるのは危険なので、ライセンス制が必要となる。
お魚買取制度は牡蠣業者にとっても嬉しい制度になるはずだ。
かつては高級魚として人気があったチヌ(黒鯛)。
しかしながら、現在ではその個体が過度に増加しており、名産の牡蠣の稚貝やあさりを貪っているからだ。
お魚買取制度は、その害魚を効果的に減少させるシステムでもあるのだ。
特にチヌを釣ってくれる釣り人をチヌハンターに任命し、特別なライセンスを付与する。
筏への乗り込み許可だ。
もちろんライセンス保持者は、牡蠣業者に迷惑をかけないジェントルな行動が求められる。
違反したものからはライセンスを剥奪することになるだろう。
筏で釣られたチヌもまた、お魚市場へ直交だ。
そうしてこそチヌハンターも収入を得ることができる。
野菜農家も大喜び
このようなシステムが出来上がると、必然的に野菜の地産地消も加速度的に伸びる可能性がある。
魚がメインの食堂ではあるが、魚だけでは料理は成り立たないので、必然的に野菜の消費が増える。
また、料理で野菜の食べ方も提案できるので、野菜自体の販売も伸ばすことができる。
漁師・農家と縦割りの概念ではなく、地元のおばちゃんが一体となって、二次的に魚も野菜も熟れるメニューを開発してほしい。
もちろん、料理自慢の男子やおじさんも参加も大歓迎だ。
まとめ
海のスイカ泥棒以外は特に困らないエコシステムだ。
問題は店舗の設営。
変なところに補助金を出さずこのような事業に補助金を出せば、手を挙げる者も出そうな気がする。
物件も土地も余っているので、やる気次第で実現可能だろう。
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