スガシカオさんがTwitterで切なくつぶやいてました。ダウンロードだとほとんど利益が無いとぶっちゃけたあとで、CDを買って貰うとかなり制作費が補えるって。
そうでしょう。そうだと思います。けどね、マーケットがそうなってしまったものはしょうがないじゃないですか。そこにアジャストしてマネタイズしていかないと仕方が無いのですよ。
彼の嘆きはバブルの時代カムバックと言っているようなもので、残念ながら古き良き時代はとうに過ぎ去ってしまっているのです。
ただし、その古き良き時代の手法を応用して生き残ることも、彼ならば十分に可能だったと思います。
そもそも音楽業界のマーケティングのレベルは低い
これにつきます。はっきり言って頭の良い人に食い物にされているのが音楽業界です。
よく考えてください。大学でマーケティングを学んだ優秀な人材が音楽業界に飛び込みますか?そんなことは無いですよね?正直言って音楽業界のマーケティングレベルは低いです。
だから、優秀な人材を抱えている企業に良いように使われて搾取されています。特に昨今ではIT関連企業A社の無双ぶりが目立っていますが、自前でシステムを構築してブログを書けば良いものの、他企業のシステムに乗っかってるもんだから利幅が少ないのです。
スガさんだけでは無くて他のアーティストにもいえることですが、なかなか音楽の才能とマーケティングの才能の両方を持ち合わせている人というのはいないものです。
彼はここ2年ほどインディーズとして活動してましたよね?そもそもレベルの低い手法を見てきて、自分もやれると思って独立してしまったのなら、それは非常に残念なことで、お手本が悪かったとしか言いようがありません。
意外と知らない自分の価値
スガさんって、ミュージシャンとしての知名度はかなりのものですよね?少なくとも1000万人の日本人は彼のことを知っているのではないかと思います。
これってとんでもないアドバンテージなんですよ。有名になるのは大変だけど、有名な人がマネタイズを行うことは決して難しくありません。
恐らく手法がわからなくて、やれることをやってこなかったのでしょう。特に音楽家なんて芸術性向性が高いので、マネタイズに疎い人が比較的多いと思うのです。
先述しましたがブログなどもWordpressを使ってオリジナルのものを立ち上げたとしても、初週から数万PVなんてチョロいもんです。
どのくらいのPVを獲得するかはわかりませんが、仮に月に200万PVとすると、それだけで50万の収益を上げることができます。
けれど、昨今ではボクのような無名のブロガーでも100万PVを超える時代です。おそらくはスガさんならもっと行くものと思われます。
それだけ全国的知名度があるというのはアドバンテージがあるのです。
CDのみの販売にすれば良かったんじゃない?
時代に逆らってCDしか販売しないと宣言すれば良かったんです。スガシカオさんレベルの音楽家なら説得力があるでしょ?生音を使ってレコーディングしてるから良い音で聞いてくださいってファンにお願いすればいいんです。
二束三文のダウンロードでは販売しないという選択を取れば、男気が評価されるってものですよ。
このあたりも、どれだけファンを囲い込んでいるかによるのですが、仮に5000枚しか売れなかったとしましょう。自主制作でざっくり粗利が2000円だとしても1千万円の利益が出ます。
もちろん直販オンリーです。卸しなんてやった日には粗利が削られます。ネットショップの経験でもあればこのあたりのことはよくわかるでしょうが、さすがに音楽家にはそういった経験は無いですよね。
デザインなどはファンと一緒に作っても良いし、東南アジアあたりに外注してもおもしろいですよね。安くてクオリティーの高いデザインがいくらでも出てきますよ。
また、CDの質さえ問わなければ300円もあれば製品はできあがります。タイなんてそんなものです。多少CDのプラスチックがひ弱ですが、再生できないなんてこともありません。けれど、音楽家としては選択したくないことかもしれませんね。
まとめ
すでにメジャーレーベルに移ったということですので、色々書いても後の祭りになるだけですから、まだまだある手法に言及することは避けておきます。
けれどもったいないですよね~。彼のレベルだと、メジャーからインディーズに移行して成功したというモデルケースになり得たのに。優秀なマーケッターがそばにいれば成功していたのでしょうね~。
プロブロガーじゃないフルタイムブロガー(Full-time Blogger) ぶらり人 Saksak
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